骨粗鬆症の検査と診断
骨粗鬆症の検査には、単純レントゲン、骨密度測定、血液検査などが一般的に行われています。
八幡市松井山手の当クリニックでは『骨粗しょう症の治療と予防ガイドライン』で推奨されている、腰椎と大腿骨に対して行う「DEXA法」(DXA法とも呼ばれます)を導入しております。
着衣のまま横になって受けていただける簡単な検査にもかかわらず、その精度は高く評価され、より正確な診断が可能になりました。
検査時間は約5分です。お気軽にお問合せください。定期的に検査を受け、骨密度の改善が目に見えることで、予防・治療意識の向上にもつながります。
※単純レントゲン、血液検査も可能です。
骨粗鬆症の治療
薬物療法
当クリニックでは、主に以下のものから、その患者様に必要な効果が期待できるお薬を選択し、ご提案しております。
- ビスホスホネート製剤(週1回、または月1回の内服)
- SERM製剤(毎日内服)
- 副甲状腺ホルモン:テリパラチド注射(毎日、または週1回)
食事療法
骨粗鬆症の予防・治療のための食事療法では、カルシウム、ビタミンD、ビタミンK、マグネシウム、ビタミンC、ビタミンBなどの栄養素をバランス良く摂っていただくようお願いしております。
カルシウムの1日の摂取目標量は800mg以上とされていますが、牛乳100gに含まれるカルシウムは約100mgです。牛乳が苦手な方にとって、牛乳だけでカルシウムの摂取目標量を達成するのは難しいかと思われますので、そういったときには豆腐や納豆などの大豆製品をお勧めするようにしております。
その他の栄養素につきましても、患者様に合った摂取の量、摂取の方法をお伝えしますので、ご不安なときは遠慮なくお尋ねください。
お勧めする食品
- 牛乳・乳製品、緑黄色野菜、大豆・大豆製品、小魚(カルシウム)
- 魚類、きのこ類(ビタミンD)
- 納豆、緑色野菜(ビタミンK)
- 肉、魚、卵、豆、穀類(たんぱく質)
- 野菜、果物(各種ビタミン)
運動療法
骨は、運動などによる適度な刺激により、強くなります。
骨密度の低下を防ぎ、骨粗鬆症の予防・治療のために、患者様のお身体やライフスタイルに合わせた運動療法をご提案しております。
運動は、その刺激で骨を強化するだけでなく、筋力の維持・向上にも役立ちます。筋力は転倒を防ぎ、骨折リスクを減少させます。
マシンやダンベルを使った専門的なトレーニングにこだわる必要はなく、ウォーキングや軽いジョギング、エレベーターではなく階段を使用するよう心掛けるなど、日常生活の中で無理なく続けられる程度の運動が良いでしょう。
また、カルシウムは、ビタミンDと一緒に摂取することでその吸収率を高めることができます。ビタミンDは、食べ物からの摂取だけでなく、日光に当たることで体内で作られますので、外での運動や適度な日光浴も有効です。(熱中症にご注意ください)
ご自宅でできる簡単運動療法
ロコモティブシンドローム(運動器の障害により、立つ・座る・歩く、といった移動能力が低下した状態)の予防のためにも有効です。回数、セット数はあくまで目標として、ご自身の体力や体調に合わせて調整してください。
- 開眼片足立ち
柱や手すりなど、すぐに掴まれるものがある場所で、片足を床から少し離します。これを左右各1分、1日3セット行います。
- スクワット
1回につき10~12秒をかけるゆっくりとしたスクワットを、5~10回繰り返します。これを一日3セット行います。